恐怖小説史


『恐怖小説史』エディス・バークヘッド著 富山太佳夫他訳 牧神社 1978(新装版)339頁[原著…1921]

世紀末を結ぶ恐怖小説史の古典
合理精神の瓦解・日常感覚の崩壊があらわになる無気力と不振の時代、人間の根源に訴える文学が常に歴史の背後に浮かぶその恐怖小説史を今ここに味読しよう(帯より)


(帯続き)
■18世紀末恐怖小説の淵源からポーの時代まで、人間の根底を支配する恐怖をテーマにして、異形の文学史を成した本書は、類書を見ない古典的労作である
■本書の主な内容
*ゴシック小説の曙
*「サスペンス小説」
*恐怖譚
*恐怖の東洋譚
*薔薇十字会小説
*恐怖小説の風刺
*恐怖小説その後半期
*恐怖の短篇小説
アメリカの恐怖小説
函・帯付きで1800円でした。普通より少し安い程度でしょうか。
原著の刊行がやや古く、1921年以後の作品について触れられていないことと、索引がないことが残念なところです。
とはいえ、批評・研究書の類がまだまだ少ない幻想文学ですから、このような本は大変貴重な存在だと言えます。