夢野久作/竹中英太郎の周辺
幻想文学27号、30号を参考にしています。ブックガイドのブックガイドみたいなものなので、情報の質もそれなりです。
◆雑誌
『別冊宝石』「久生十蘭・夢野久作読本」宝石社 1958 362頁
→氷の涯・巡査辞職・人間腸詰・悪魔祈祷書を収録。
(『夜想』参号「夢野久作/竹中英太郎』)ペヨトル工房 1981 171頁
→夢野久作と竹中英太郎によって織りなされた妖しい文学世界をいち早く紹介しました。
『別冊太陽』「探偵・怪奇のモダニズム」平凡社 1986 122頁 A4判
→竹中英太郎と松野一夫の画業を紹介した1冊。迫力満点です。
『ユリイカ』「夢野久作」青土社 1989 1月 274頁
→参考文献案内が重要。
『幻想文学』27号「猟奇と哄笑」幻想文学出版局 1989 9月 207頁
→堀切直人の論考〈ノンセンス小僧――夢野久作の「化け物教育」〉が出色の出来です。
『幻想文学』30号「異端文学マニュアル」幻想文学出版局 1990 9月 207頁
→西原和海の「迷宮としての夢野久作研究」は1960年代半ばから始まった夢野久作の再評価と受容の過程を概観したもの。
『国文学』「江戸川乱歩と夢野久作 魔都のモダニズム」学燈社 1991 3月 188頁
→図書館でぱらぱらとめくってみましたが、これといって新しい論が見あたらなかったのは残念。
『鳩よ!』「夢野久作」マガジン・ハウス 1992 90頁 A4判
→リンク先は古書肆ノワールのページ。念入りなコメントがうれしい。
『鳩よ!』は夢野久作の他にも江戸川乱歩、坂口安吾、澁澤龍彦、内田百輭など気になる個人作家特集を組んでいます。
◆単行本
『夢野久作の世界』西原和海編 平河出版社 1975 509頁(函帯)(91 沖積社)
『夢野久作ワンダーランド』西原和海編 沖積社 1988 121頁
→夢野久作研究の第一人者、西原和海編の本を2冊。
本気で探求したい人には『夢野久作の世界』、入門者には『ワンダーランド』がおすすめです。
『夢野久作の世界』は沖積社から覆刻がでましたが、平河出版社版も含め古書扱いとなっています。
『百怪、我ガ腸ニ入ル 竹中英太郎作品譜』竹中労編 三一書房 1990 173頁
→いわゆる稀覯本の類です。古書価2万程度。『幻想文学』27号に購入を呼びかける広告があります。
こうやって遊んでばかりいるから、肝心の目次作成がさっぱり進まないんですね……
年内に完成させるつもりですのでどうぞ気長にお待ちください。