あるす・あまとりあ


『あるす・あまとりあ 性交態位62型の分析』高橋鐵(てつ) 昭和24年(1949) あまとりあ社
『SEISIN REPORT(生心リポート)』の編者として有名。カーマスートラ、ヴェルデからの引用がちらほら。
(旧字は改めています)

夏目漱石はアーサー大王の御代の羊皮紙にしるされた三一ヶ条の「愛の憲法」を求めたと「幻影の盾」の中に書いています。著者が愛技(アルスアマトリア)を恰度その倍の六二型に決定したのは全く偶然の皮肉で、――今昔世界の凡ゆる性典・凡ゆる性美術を渉猟して得た結論が之に帰したのです。洞玄子(中国)の四十態・素女経(中国)の九型・愛壇(印度)の三十二態・薫園(アラビヤ)の四十型・ヴェルデの十態位……これらを悉く検討しそして一蹴し、すべての家庭の閨にはその夫妻の性格と体格に応じてこれだけのVariationが採らるべきだと、世界の学界とアダムとイヴへ公開したのが本書です。

人間の至福を念じて…………
高橋鐵 識
日本精神分析学界