14号:特集「モダン」


14号:特集「モダン」

1985 2月 187頁 価格980円


荒俣宏鎌田東二日影丈吉など豪華な顔ぶれが揃ったモダニズムの総合特集。
鎌田東二「大正維新と霊的シンクレティズム」は大正神秘主義を考える上で興味深いものがあります。
関連文献としては現代詩手帖「大正神秘主義の詩的世界」(92 9)など。


ちなみに「シンクレティズム」とは「宗教変遷の途上に見られる現象で、異なる信仰または崇拝の混淆・折衷、または異なる教義・儀礼の添加をいう」言葉だそうです(広辞苑より)。
「諸教混淆」「習合」「混合」とも訳されています。

内容

”走るユートピア”としての自転車 前田愛
交通と近代化 多木浩二
日本の大博物館時代――構成的ユートピアの思想 荒俣宏
建築における日本のモダニズム 八束はじめ
近代日本における国家的イベントの誕生――1889〜1912年の東京 T.フジタニ
岸田劉生ノオト――書きのこされたことばをたよりにして 北澤憲昭
言語の消却 時間の消却――北園克衛プラスティック・ポエム”からの逆算 平出隆
白井喬二「富士に立つ影」――永遠なる日本へ 北野真弓
大正維新と霊的シンクレティズム――神智学受容の一波紋 鎌田東二
青春のモダニズム 日影丈吉


PANORAMA
観覧都市アサクサ
イカラ文化
空の変容 時代は変転する
女たちは流行される
空飛ぶ冒険者たち
日本画の革新期
古賀春江――浪漫的アバンギャルド
牧義夫――魂の裂け目