とりあえず奇想天外は終わり

順序で言えば牧神、幻想文学といくべきところですが、目次はすでに作成されているようなのでここで全てを紹介したりはしません。
それぞれの概要を転載します。


【牧神】牧神社 1975〜1978 全12巻
アーサー・マッケン作品集成』『ノヴァーリス全集』『こわい話・気味のわるい話』などで70年代幻想文学ブームの一翼を担った牧神社による季刊誌。厳密には幻想文学プロパーの雑誌ではないが、平井呈一由良君美らを中心に、若き日の池内紀高山宏須永朝彦など気鋭の論者が執筆陣に顔をそろえている。特にマリオ・プラーツ「暗黒小説の美学」、富山太佳夫「序説ゴシック小説史」を収録した創刊号のゴシック・ロマン特集、平井呈一の長文エッセイ「西洋ひゅーどろ三夜話」に、デ・ラ・メアチェンバーズコッパードなどのゴースト・ストーリーを集めた第3号は充実した内容。2,3,9号はのちに改装して単行本として刊行された。
*創刊準備号として小冊子、「牧神」マイナス3号(特集アリス&キャロル/A・マッケン)、マイナス2号(特集ガルシア・ロルカ)がある。

幻想文学幻想文学会出版局/26号より幻想文学出版局/41号よりアトリエOCTA 1982〜2003 全67巻
幻想文学専門誌として初めて営業的にも成功を収めた雑誌。80年代初頭から日本における幻想文学の浸透と展開を定点観測しつづけている。毎号、特集主義による評論・エッセイ・インタヴュー等と、新刊書評を中心に構成。特にテーマ別ブックガイドと、幻想文学周辺の作家・評論家・翻訳者・編集者へのインタヴューは資料的にも貴重。ブックガイドの一部は再編集・増補して『幻想文学1500ブックガイド』(国書刊行会、1997)としてまとめられた。初期からの長期連載に「ハガード、ハガード!」(渋谷章)、未訳の海外作品の紹介コラム「不思議な物語」(稲生平太郎)などがある。澁澤龍彦中井英夫を選考委員に「幻想文学新人賞」も2回(1985、1986)実施された。別冊は、本誌の特集をもとに編まれたものと、作家特集号。第6号『日本幻想作家名鑑』は明治以降、現代までの本邦幻想作家を網羅した労作。編集長、東雅夫はホラー&幻想文学評論家としても活躍。
(『幻想文学大事典』巻末付録より引用)

牧神総目次
幻想文学総目次


次回からも引き続き怪奇・幻想文学に関わる特集を組んだ雑誌を紹介します。
幻想文学25号(特集ファンタスティック・マガジン)と重複するものは書影のみにする予定です。